わが監督生涯に一片の悔いなし-。DeNAは24日、アレックス・ラミレス監督(46)の今季限りでの退任を発表した。試合後に横浜スタジアムで記者会見を行った同監督は、冒頭で辞任の経緯を説明するとともに「常に決断をしてきましたけど、僕自身、今まで後悔ということは一切ないです」と話した。4番主将に抜てきした佐野の成長を喜び「日本一」というファンに感謝の言葉を連ねた。

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ラミレス監督は冒頭、今季を振り返りながら、辞任に至る経緯を説明した。

「沖縄で素晴らしいキャンプを送ることが出来て、優勝に必要なものはすべて整えているといった状況で、最初からすごくいいシーズンを送ることができたと思いますし、選手はよくやってくれたと思います。数字の部分では、ほんとにみんなよくやってくれて、いい数字は残せたんですけど、残念ながら昨日の段階で、優勝するという夢はかなえることができなくなりました。すごくみんな頑張ってくれたにもかかわらず、こういった結果を招いた責任をしっかりとらなくてはいけないと思い、昨日、三原代表に話をして辞任することを決めました」

5年間の監督生活は決断の連続も、自身の信条に基づいて下した答えに後悔はないと力強く言い切った。

「僕のスタイルは皆さんご存じの通り、80%はデータ、スタッツ、20%はフィーリング、勘を重視して常に決断をしてきました。僕自身、そこで後悔ということは一切ないです」

選手やコーチらには、この日の朝に伝えたという。

「こうした成績を収められたのも、選手が本当に一生懸命やってくれて、毎日、100%ベストを尽くし、勝利のために頑張ってくれたからこそ、この5年間があった。そこに関しては感謝しかない」

常に今を戦う姿勢を貫いた。5年間でたくさんの思い出はあるが、印象深いのは今年の出来事だ。

「先週(16、18日)ホームでのジャイアンツ戦が今シーズン一番と話したけど、この5年間の中でも、あのシリーズが印象に残っている。それに佐野ですが、去年まではバックアップの選手で、今年、キャプテン、レギュラーとなり素晴らしい数字を挙げて、本当にこのチームの将来を担ってくれる選手に成長してくれたことが、自分の中で印象に残っている。彼が結果を出してくれたことはすごくよかった」

支えてくれたファンには感謝の言葉しかない。

「この横浜という都市は日本でも1番の都市だと思いますし、そこにいるファンの方々も日本で1番のファンだと思います。本当に今まで、ご支援、サポートいただきまして感謝しています」

ファンのためにも最後まで戦い抜く姿勢を示した。

「まだまだ12試合残していて、2位になるチャンスはあるので。とにかく日々『デー・バイ・デー』で、しっかりその目標に向かって、ベストを尽くしてプレーしていきたい」

自身の今後について問われるとニヤリと笑った。

「まず妻に聞いてみて、どんなプランを持っているか。そこからスタートしようかなと。今後はある程度、時間もできると思うので、そこでしっかり考えていきたいと思う。最初にすることは、家族と時間を過ごしたいなと思っています」

昨季までの4年で3度のAクラス。2017年は3位からクライマックスシリーズを突破して19年ぶりの日本シリーズへ導いた。低迷続きのチームを再建した功績に疑う余地はない。