今季限りで現役を引退する藤川球児投手(40)が9回2死、あと1人コールから7番手でマウンドに上がった。

後輩の谷川からバトンを受け「みんなが心強いので。ああいう場面で登板させてもらえるということは、いい形で後輩たちにつなげていると思うとうれしいですね」とチームメートに感謝した。

聖地をおなじみの登場曲が包む。球場後方のビジョンに映像が流れると、老若男女問わずスタンドの阪神ファンから大歓声に包まれた。

この日はブルペンデー。藤浪が先発し、9回までに9-1と大きくリード。初回の1失点以降は6投手が無失点で藤川につなげ、舞台を整えた。7番シエラに対し、初球は145キロ低め直球でボール。2球目も145キロ直球を投じ、一邪飛に抑えた。「本当にありがたいことに、ずっと歓声をいただいていたので。だけど、何かを感じていただければと思います。体も状態的にもそんなに良くないので。そういうところでは最後まで何とかというところなので」。

登板は1軍復帰以来、3試合目。阪神が勝った試合を藤川で締めたのは、7月9日の巨人戦(甲子園以来)。