ソフトバンクの連勝は6で止まるも「意味ある」黒星だった。工藤公康監督(57)がルーキー海野隆司捕手(23)をプロ初スタメンで起用し、最後までマスクをかぶらせた。

「ベンチで見るのとマスクをかぶって打者の反応とかを見るのは、違う。甲斐君に何かあったときも、いい経験になる」と起用意図を説明した。

クライマックスシリーズ(CS)突破へ、準備は怠らない。高谷が膝を痛めて10月12日に2軍落ちした後は、甲斐がすべて先発。甲斐の「代役」も作っておく必要がある。8回まで3人の投手をリードして3失点の海野は「序盤は少し緊張しましたが、3回ぐらいからほぐれました。いい緊張感を経験することができました」と振り返った。

この日は連続試合盗塁の「世界記録保持者」周東に加え、モイネロもベンチ外。10月31日は、グラシアルを休養させた。工藤監督は「周東もグラシアルも少し足に張りがあるという報告があった。無理してケガすると良くない」と残り4試合で主力組を順番に「一時休養」させることも検討。10月はプロ野球記録の22勝をマークも、11月はより大事な月になる。今季、一貫して注意を払ってきた選手のコンディション管理も、最後まで緩めない。【浦田由紀夫】