2年連続の最下位に沈んだオリックスが来季組閣に着手した。今季まで広島で2軍監督を務めた水本勝己氏(52)を招聘(しょうへい)していることが4日、分かった。すでに同氏は広島の2軍監督を辞任しており、入閣する方向で調整している。作戦面などの要職に就く可能性が高い。

水本氏は89年に松下電器(現パナソニック)からドラフト外で広島に入団。現役は2年で引退し、92年からブルペン捕手となり、07年途中からはブルペンコーチ補佐。11年からは3軍統括コーチを任され、13年から2軍バッテリーコーチ、16年からは2軍監督を務めていた。17年には91年以来26年ぶりのウエスタン・リーグ優勝を成し遂げ、初のファーム日本一に導いた。

現役生活こそ短いが、裏方、コーチ歴が長く、多角的な視点で指導できる人格者。育成と勝利の両立を目指すオリックスには若い選手が多く在籍しており、白羽の矢が立った。

今季のオリックスは8月20日の西村前監督の辞任に伴い、コーチ陣9人を一斉に配置転換した。その後、中嶋2軍監督が監督代行に就任。球団は来季の1軍監督を正式に要請する方向だ。シーズンも残り3試合。巻き返しに向け、外部の人材も加えながら、組閣を進めていく。

 

◆水本勝己(みずもと・かつみ)1968年(昭43)10月1日、岡山県倉敷市生まれ。89年に松下電器(現パナソニック)からドラフト外で入団。現役は2年で終え、92年からブルペン捕手となり、07年途中からブルペンコーチ補佐。11年から3軍統括コーチ、2軍バッテリーコーチをへて、16年から2軍監督に就任。17年には91年以来ウエスタン・リーグ優勝を成し遂げ、初のファーム日本一に導いた。