偉大な先輩の背中を追う。巨人ドラフト3位の中京大中京・中山礼都(らいと)内野手(18)が4日、名古屋市の同校で榑松スカウト部次長らから指名あいさつを受けた。「坂本選手の2世になれと言っていただいた。期待に応えるためにレベルアップしていけたら」と笑顔を見せた。

根っからの坂本ファンだ。名前はイチロー氏や高橋由伸氏など「超一流のプレーヤーはライトを守っていた」ということが由来だが外野は未経験。小学2年時に東京ドームに観戦に行った日から坂本のとりこになった。坂本に聞きたいことを問われると「1年間戦い続ける体力だったり、バッティングや守備も積極的に聞きたい」と目を輝かせた。

50メートル5秒9の俊足は、中学時代から自宅の前を走る車と競争し磨いた。「陸上の山県選手がそのトレーニングをしているというのを聞いて、自分も取り入れてみました」。体力に余裕のある序盤は、デッドヒートを繰り広げた。高校通算17本塁打のパワーにも引退後パーソナルトレーナーを付けさらに磨きをかけ「基本的な体を大きくする、下半身を強くするってトレーニングを行ってます。スイングスピードはすごく速くなった感じはあって。その分打球も力強くなったという感じはあります」と手応えを口にした。

スピードとパワーを兼ね備え、将来的には「トリプルスリーを取りたい。打って守って走れる選手になれるように」と意気込んだ。榑松スカウト部次長は「ポスト坂本。ショートのレギュラーとして大きく育ってほしいな」と期待。青木担当スカウトは「3拍子そろって、体が強い。しっかり振れて、とにかく肩が強い。プレースタイルにしても、本当にセンスがあるし、おもしろい選手というのが一番」と言った。

夢のトリプルスリーを達成するためには、同期で、中日から1位指名を受けた高橋宏斗投手にも負けていられない。中山は「すごく対戦したい気持ちはあるんですけど、まず自分はプロのレベルに1日でも早く達せられるように、さらにレベルアップしていきたい」と話した。