オリックスのドラフト1位宮城大弥投手(19)が、12球団の高卒新人一番乗りでプロ初勝利を挙げた。

5回7安打3失点(自責2)。4回以外は毎回走者を背負ったが、粘りに粘った。「(初白星を)ずっと追っていても意味がないと思うので、切り替えて次のシーズンはすぐ投げられるようにしていきたい」。同期のロッテ佐々木朗やヤクルト奥川、阪神西純よりも早い白星にも慢心はなかった。

3-3同点の5回にはドラフト2位紅林が勝ち越し打。「(ベンチで)打ってくれ! と思って結果を出してくれた」。ホーム最終戦、同期コンビでつかんだ1勝。ウイニングボールは、引退試合の山崎勝から受け取った。中嶋監督代行は「1年目のラスト登板で(勝ち星が)つくっていうのもなかなかない。本当に、勝ち星がついてよかった」と目尻を下げた。

今季は2軍で鍛錬を重ね、リーグトップタイの6勝をマーク。1軍でも3試合に登板した左腕は、「2ストライク後のフィニッシュボールがないと、とても強く感じた」と8日から参加するみやざきフェニックス・リーグでの克服課題も誓った。チームは2年連続最下位に沈んだが、最後に期待の新星が躍動。来季の飛躍が楽しみだ。【真柴健】

◆宮城大弥(みやぎ・ひろや)2001年(平13)8月25日、沖縄県宜野湾市生まれ。興南では1年春からベンチ入りし、甲子園2度出場。3年夏は日本代表メンバーに入り、U18W杯出場。19年ドラフト1位でオリックス入団。今季は2軍で6勝を挙げ、ウエスタン・リーグ最多勝を獲得。今季推定年俸770万円。171センチ、83キロ。左投げ左打ち。