日本ハム中田翔内野手(31)が、初の打撃2冠獲得をかけて9日ロッテとの最終戦(ZOZOマリン)に臨む。8日は千葉・鎌ケ谷で、全体練習に参加。すでに打点王は確実な情勢で、トップと1本差の本塁打に期待がかかる。同球場では9月に250号を飾っており相性もよく、栗山英樹監督(59)は打順を上げてアシストする可能性も示唆した。

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自然体で、最後の大仕事に臨む。初の本塁打王へ、前日練習を終えた中田が笑みを浮かべて口を開いた。「250号打ったのも、あの球場。だからといってホームランを狙うと言うよりは、最後の試合なので楽しく終われたらいいかなと思います」。9月に節目を刻んだZOZOマリンで、2冠獲得に挑む。

すでに自身3度目の打点王獲得は確実にしている。目指すは1本差の32本塁打で全日程を終えた楽天浅村に追いつくこと。「浅村は誰がどう見ても素晴らしい打者。(大阪桐蔭の)後輩ではありますけど打点王争い、本塁打争い出来たっていうのは、僕にとってすごく自信になる」と、ライバルの存在を最後まで力にする。

追い風は吹いている。同球場では今季11試合に出場し、打率3割6分6厘。5本塁打は本拠地・札幌ドームに次ぐ2位タイ。本塁打王獲得を「イライラしているくらい待っている」という栗山監督も、「(1番起用なら、打席数が)4回が5回(に増える)というのはあるかもしれない」と、打順を上げることも示唆。この日ロッテが2位を確定させたため、思い切ったアシストもしやすくなった。

打点王について「犠牲になってくれる選手がいるから、僕の打点につながっている。みんなに感謝したい」と話した中田。最終戦で大きなアーチを架け、自身初の2冠獲得でシーズンを晴れやかに締めくくる。【田中彩友美】