「自分のせいで…負けてしまって。本当に悔しいです」。

阪神ドラフト3位指名の上武大・佐藤蓮投手(4年=飛龍)は、涙で目を真っ赤にしながら、ゆっくりと言葉を選びながら話した。

2-1で迎えた4回。3点を勝ち越され、なおも1死二塁からマウンドを託された。1球目から150キロ超えを連発するも制球が定まらず。「弱気になってしまい、腕だけで投げてしまった」。力を入れようとすればするほど、フォームはバラバラに。「うまく気持ちを制御できなかった」。1回1/3を投げ、7四死球の2失点。悔しい大学ラスト登板となった。「すごくいい経験。でも、こういう場面でもしっかり抑えないと…」と、唇をかんだ。

試合を観戦した阪神の吉野誠スカウトは「ボールが強いのは分かっている。元々、(球が)暴れる子。体も強い。気にする必要はない」と変わらぬ高い評価を口にした。佐藤は「これからたくさん練習をして、自信を持ってマウンドに立てるように。この気持ちを忘れずにやっていきたい」と、悔し涙を成長の糧にすると誓った。