NPBはこの日、臨時実行委員会を開き、12球団と協議し、日本シリーズ開幕2日前にルール変更を決めた。

4日発表の開催要項にはパ・リーグ出場チームがホームゲームとなる第3、4、5戦はDH制を採用すると明記していたが、ソフトバンクが18日夕方に全試合DH制を提案。毎年の監督会議で決める予告先発の有無とは違い、公報の変更となるため、臨時で12球団での協議を行った。

井原敦事務局長は「通常のシーズンと比べてはるかに選手の疲労度、肉体的負担が大きかった特別なシーズン。シリーズでも全試合を通じてDH制を実施することで、肉体的負担、故障のリスクを軽減することにつながるというところから今季のコロナ特例の1つという位置づけで提案をいただいた」と説明した。巨人は了承し、他球団からは慎重な意見も出たが、最終的には斉藤惇コミッショナーが公報の変更を述べ「全会一致と理解いただければいいと思う」と決まった。

近年、セ・リーグのDH制導入を求める声も一部の現場、ファンから上がっている。「今回の判断はあくまでも今年の日本シリーズに限ってのこと。セ・リーグ内でそういう議論が続けられているのは承知しているが、この議論が今回の決定は一切関係ありません」と話した。

▽斉藤コミッショナーの話 福岡ソフトバンク球団からの提案にもあるように、コロナ禍の特殊な状況下において、選手の疲労、肉体的負担、けがや故障を少しでも軽減するためには、例外的な処理も必要であると判断し、12球団の同意をいただきました。今シーズンの締めくくりとして21日から開幕するSMBC日本シリーズ2020において、ファンの皆様に熱戦をお届け出来ることを期待しております。