12月1日から始まるオリックスの契約交渉が、嵐の厳冬更改になることが28日、分かった。

2年連続最下位の成績不振に加え、新型コロナウイルス感染拡大による試合数と観客減で入場料、物販、飲食が減収となり、球団は主力選手に対しても減額制限(1億円超は40%、同以下は25%)を超える減俸を検討している。昨オフの「暖冬」から一転、厳しいオフになる。

1年前のオリックスはまさかのバラ色更改だった。吉田正が1億1500万円増で年俸2億円に乗せ、勝率1位の山岡は5500万円増の1億円、最優秀防御率の山本は5000万円増の9000万円を手にした。育成選手を含めて35人がアップし、現状維持15人、減俸は12人にとどまった。森川球団本部長は「来年、どうしても巻き返しをしないといけない。選手の励みになるように」とニンジン作戦であると明かしていた。

だが願いは実らずチームは最下位を走り、西村監督がシーズン途中で退任。さらにコロナ禍が影を落とした。球団関係者は、選手個々の奮闘を認めながらも「対価を支払うのにいつも通りというわけにはいかない。そこをどう納得してもらえるか」と頭を抱える。球団と選手が妥協点を見いだすまで、攻防は続く。(金額は推定)