楽天石井一久GM兼任監督(47)が来季へ自他ともに厳しさを求めた。29日、楽天生命パークでの秋季練習を打ち上げた。練習前に参加メンバー、スタッフらで円陣を作り「ここにいるみんなが来年1つでも成績を上にあげることがチームの成績に直結してくると思います。2月が来た時にポジションを勝ち取れるように頑張ってください」と訓示。「オフが野球界では大事になってきている。自分なりのオリジナル野球観、教科書を作って、大人な選手になってほしい」と自立と競争を促した。

来春キャンプの構想は明確だ。1次キャンプの第2クールからシート打撃、紅白戦を組み込む予定。今春は久米島1次キャンプでの紅白戦はなく、2月13日の練習試合が初実戦だった。「打撃投手やマシンではなく、実戦の中で投手が投げる球をどうやってバントしていくか、というところを緊張感を持ちながらやってほしい」と投手陣へも2月前半から打者相手に投球できるまでの調整を求めた。

走塁面でもウイークポイントを補う。「走塁=盗塁ではない。今年はランナー一塁から三塁にいく確率が12球団でも2位くらい。逆に二塁からホームへは12球団でも10位くらい。一塁からと二塁からの走塁能力に差がすごくあった」。好機止まりではなく、1点をもぎ取る術を実戦練習から模索する。

自らへの要求も明確だ。秋季練習中は終始ジャージー姿。初日に「5XLがなかったので…」と話し、ユニホーム姿の披露はなかったが「なるべくユニホーム姿が似合うようにもう5キロくらいやせて、準備していきたい」と来春キャンプへ“減量指令”。一回り大きくなった選手たちと一回り小さくなった指揮官。来年2月への目標達成へ、冬を乗り越える。【桑原幹久】