12月1日付で兼任球団社長に就任した阪神藤原崇起オーナー(68=阪神電鉄会長)が同日、兵庫・西宮市内の球団事務所を訪れた。球団職員の前であいさつし、「我々の目標というのはチャンピオンフラッグ。これをみんな力合わせて取りにいこう。みんなで(現場を)サポートして頑張ろう」と16年ぶりリーグ優勝へ大号令をかけた。

85年の歴史を誇る老舗球団でオーナー兼社長の誕生は初。コロナ禍の緊急事態に一人二役を担うことになった。かつてない状況で陣頭指揮を執る新社長は「それ(困難な状況)を乗り越えないと、チャンピオンフラッグは当然、取りにいけない。みんなで知恵を出し合って一緒に頑張っていきましょう」と一致団結を強調した。

この日は球団の役員会議に出席し、現状把握に努めた。今後、各部門、部署と話を進めていく方針。矢野監督とは12月上旬の新入団発表で新球団社長として初めて顔を合わせる。帰り際には「(球団事務所の)ドアの開け方を教えてもらっていた。そこからのスタートですから」と笑ったが、さすがの行動力。新社長が充実の初仕事だった。【桝井聡】