5年連続日本一を目指すソフトバンクは3日、来季のヘッドコーチに、球団OBで前日本代表監督を務めた小久保裕紀氏(49)の就任を発表。ペイペイドーム内で就任会見を行った。

一問一答は以下の通り。

-久々にホークス復帰の心境は

小久保氏 あらためて、ホークスのユニホームに袖を通すという点では、19年間の現役生活で16年間ホークスでやらせてもらった中で、恩返しの機会をいただいた。ヘッドコーチという初めての仕事ですが、精いっぱいチームが勝つために何ができるかということだけを考えて、工藤監督とコミュニケーションを取りながらやっていきたいと思います。

-就任の経緯は

小久保氏 三笠GMの方から日本シリーズの後に声をかけていただいて、工藤監督ともそういう風にお話をさせてもらった。野手の強化、底上げをしてほしいという言葉をいただいた。

-就任した心境は

小久保氏 しばらくホークスから離れていたので、いよいよかなという気持ち。興奮している、ワクワクしているという気持ちです。

-古巣でコーチへの思いはあった

小久保氏 入団当初からありました。そういう目を持ってやりなさいと言うのが(ダイエー元監督の)根本さんの教えだった。かなうかどうか別にして、そういう目を持ってプレーすることが大切だと言われていた。こういう形でかなったのはうれしいこと。(引退して)8年たちましたけど、一緒にやった選手もいる。全く知らないところに行くよりは入りやすいのかなと思います。

-王会長とは話したか

小久保氏 電話で、来年からお世話になりますという報告をさせていただいた。勝手知ったるところなんだから、自分のやりたいことをやりなさいと言っていただきました。

-工藤監督とは今後について話した

小久保氏 具体的な話はまだしていません。優勝したばかりですし、監督もすごく忙しいですし。これから時間を取りながら、5連覇に向けての準備をしたい。

-ホークスの強さをどう見る

小久保氏 他球団があきれかえるくらいの強さと今回の日本シリーズで感じました。強いのはもう当たり前で、強くなくちゃいけない。強さの中で、ホークスが球界の中である意味リーダー的な存在で野球界を引っ張るチームになってきた。自分たちが球界を引っ張るんだという自覚、そういうものが主力選手に持てるような組織にしたい。

-どういった点を指導したい

小久保氏 技術的なことは担当コーチに任せることになるんでしょうけど、王監督にずっと現役時代言われてきたのはベテラン選手、中心選手が手本になれ、背中を見せろというところをずっと言われ続けてきた。ベテランになって扱いにくい選手を作らない。そこが一番。主力が手本になって若手を引っ張っていくチームは強い。ベテランとしてそういう存在にならないといけない、そういうところが一番求めるところ。

-代表監督の経験を生かす

小久保氏 工藤監督と一番はそこら辺の話をしないといけない。ぼく自身が監督の時に求めていたヘッドコーチ像でいいのか。提言してもらって、それを選択するというのが良かった。提言の連続が副社長の仕事かなと思う。そのあたりを監督としっかりコミュニケーション取っていきたいと思います。

-あらためて意気込み

小久保氏 強いチームの中に入っていく責任は重大です。その中で工藤監督と選手のコミュニケーションのパイプ役であり、工藤監督とコーチ陣のパイプ役でもある。しっかり厳しさと愛を兼ね備えた、そういう存在でいたいなと思います。入って負けたと言われたくないので。やるのは選手ですけど、チームがいい方向に向かっていけるように、球界のリーダーとして引っ張っていけるように、手助けができればと思います。

-現役時一緒にプレーした工藤監督の印象は

小久保氏 すごく勉強熱心な方。そういうものが今のホークスの強さにつながっている部分が大きくあると思う。負けないくらい勉強していかないといけないという思いがある。

-期待している選手は

小久保氏 あんまり2軍の試合を見ていないので、なかなかスッと出てこないんですけど。大事なのはやっぱり、松田というビッグスターがいる中で、彼を押しのけて出てくるような選手が出てこないとチームは永久的に強くあり続けることが難しいと思う。そういう点では、今年ファームでタイトルを取ったリチャードなんかは興味ありますよね。