ロッテ井上晴哉内野手(31)が、来季ゴールデングラブ賞獲得を狙う。23日、契約交渉に臨み、300万円ダウンの年俸5200万円で更改。

「率直に悔しいです」と、ゴールデングラブ賞の一塁手部門でソフトバンク中村晃、日本ハム中田に2票差で及ばなかったことを悔しがった。

当初から「狙います」と宣言していたわけではない。「シーズンを進めて、これだけ試合に出て、こうやってうまくいった年もあまりない。失策も少なかったし、自分の中では結構動けてた。結構手応えはあったので、ひと言で言うと悔しいですね」と苦笑いした。

特にシーズン序盤は、一塁線の強い打球を巧みなハンドリングでさばき、長打を防ぐシーンが目立った。難しいファウルフライも安定して処理した。「経験というか、この打者がどういう打球を打ってくるかを頭に入れながら守れてたし、考えながらできていた。その中で結構いいプレーが出ていた」。

投内連係でも、投手とのコミュニケーションを綿密にする。「自分が捕るだけじゃなくて、投手の気持ちも考えて守備しているので」。それだけに、異例なシーズンで疲労のピークと真夏が重なり「どうしても(思うように)動かなくなったのはあります」と、終盤にミスが出たことに無念の表情。「疲れた中でどうやって力を出し切るか。出せる体をしっかり作っていきたい」と力を込めた。

三塁のレギュラーを安田がつかみかける中、来季はレアードも復帰する。競争激化が予想されるが「絶対、一塁は渡さないようにしたいと思いますし、何より内野がみんな安心してくれるファーストでありたいと思っているので、そこを目指していきます」と燃える。ゴールデングラブ賞についても「個人のモチベーションとして」と、目標の1つに掲げた。(金額は推定)【金子真仁】