中日大野雄大投手(32)が5日、地元京都市の大文字山で毎年恒例の自主トレをスタートした。昨季は2年連続の最優秀防御率、初の最多奪三振の2冠に加え、沢村賞。チームを8年ぶりのAクラスとなる3位にけん引したエースは、坂道ダッシュなどを終え、山頂で誓いを立てた。

「去年はいい1年だったが、3年、4年と続けていってなんぼの世界。まずは3年連続で何かタイトルを取りたい。そうすればチームの勝ちに必ず貢献できる」

昨季はセットポジションから6完封を含む11勝を挙げ、完投は10を数えた。現状維持に甘んじず、今季はノーワインドアップの導入も検討中。さらに「去年までは真っすぐと落ち球のほぼ2球種だった。新しい変化球を覚えるとかではないが、その2球種のレベルを上げたい。打者への攻め方もレベルアップさせたい」と投球術にも磨きをかける。

京都外大西高時代から16年続ける新年の行事。「大学卒業まで22年間、京都にいた。シーズン中はしんどいことだらけ。めちゃくちゃしんどいけど、これをやらないとスタートしない」。優勝するため国内FA権を行使せず残留したおとこ気左腕が、プロ11年目のスタートを切り、12日から沖縄で自主トレーニングでさらに追い込む。【伊東大介】