DeNAの新人合同自主トレが8日、12球団のトップを切って横須賀市の球団施設で始まり、ドラフト1位の入江大生投手(22=明大)が「緊張と緩和」を味わった。

グラウンドに出ると、学生時代にテレビで見ていた光景とは程遠かった。「メディアの数がコロナ禍で差があったので、いい意味で緊張感なくできた」。緊急事態宣言で取材記者はなし。テレビと新聞で代表1社ずつのカメラマンがいただけだった。

一発ギャグが「2000個ある」と豪語するなど度胸満点の右腕だが、キャッチボールの時は背筋が伸びた。目の前に三浦監督、仁志2軍監督がいた。「ずっと見られているわけでもないのに、ずっと見られている感覚があった。そこは緊張感がバリバリにあった」。開始時の気温は2度。故障を避けるべく力を4、5割程度に抑えながら腕を振った。

三浦監督から訓示された「逆算のススメ」を実践する。「1年間1軍にいられるように逆算しながら練習したい」。春季キャンプでの1軍入りをアピールするため、自主トレでは遠投からブルペン入りの予定。「キャンプインで座らせて投げるぐらい」。笑いの基本といわれる「緊張と緩和」を初日から経験しながら、入江がスターへの第1歩をしるした。【斎藤直樹】