阪神が春季キャンプを行う沖縄・宜野座村が、新型コロナウイルス感染防止対策を万全にしてチームを迎え入れる。1日に見学できるファンは、事前申し込みした上限1000人まで。近日中にインターネット上で募集を開始し、有事に備え連絡先など必要事項を記入。当日は現地で本人確認と検温を行う。

観覧できるのは一塁側から三塁側までのスタンドのみで、座席の間隔を空ける。密になっていないか、マスクは着用しているかの確認や手すりの消毒作業などのために、新たに3人のスタンド見回り係も配置した。ファンと選手の接触を避けるために、ブルペンやサブグラウンドから近い位置にあった売店も一塁側のバッティングセンター付近に今年は移す。出店する店舗は例年よりも減少するが、選手にちなんだメニューなどで人気の「パーラーぎのざ」は、テントに形を変えて出店するという。

事前申し込みしていないファンが敷地内に入らないように、入り口も1カ所にする方向だ。選手らのファンサービス、マスコットのイベント、野球教室など今年はすべて中止となった。宜野座村観光商工課担当者の東全志(あずま・まさし)さん(31)は「感染リスクを考えると、こうせざるを得ない」と話す。ファンも、選手も安心して過ごせるように、準備を進めている。【石橋隆雄】