巨人名手の血を入れ猛虎革命だ。阪神の今春キャンプで臨時コーチを務める川相昌弘氏(56)が17日、少年野球大会「川相昌弘杯」がコロナ禍で中止になったことを受けてオンライン取材に応じ、虎の守備力改善に強い意欲を見せた。 

巨人での現役時代に遊撃部門で6度のゴールデングラブ賞を受賞した名手は、基本練習の重要性を力説。昨季まで3年連続12球団ワーストの失策数について、「何十個かは減る」と自信をのぞかせた。 

川相氏の一問一答は以下の通り。

-昨年11月下旬にコーチ就任の打診を受けた。その後、矢野監督から連絡は

川相氏 (ライバル球団のコーチを)無理を承知でお願いをしているので、よろしくお願いしますというところでした。

-キャンプで取り組みたいことは

川相氏 矢野監督が2年間やって両方ともAクラス。3位、2位でAクラスに入っているわけですよね。でも、目指している野球、やりたい野球ができていない。もっと上を目指せると思っている。その第1歩としてミスを減らしていって勝利に結びつけていきたい。そういう意図だと思いますので。いかにチーム全体がやるべきこと、イージーミスを少しでも減らすことを意識して、それが勝利に結びつくということをみんなで認識さえすれば十分、エラーも減ると思います。

-一塁守備について

川相氏 実は非常に奥が深い。サインプレーに参加する機会も多いし、外野に打球が飛んだ時にどう動くか、複数の走者がいる時にどうカットマンに動くかという非常に複雑な動きが多い。そういうところも含めて強化できると、チーム全体の守備力も上がっていくと思う。中日でウッズやブランコを指導する時期があって、落合監督や渡辺博幸に一塁のことを教えてもらったりして、一塁の動きがすごく重要だというのを認識させて頂いた。そういうことも伝えていけたら。

-コーチ時代、井端、荒木、坂本勇の成長を指導

川相氏 中日時代、井端、荒木にノックしました。巨人に戻ってヘッドコーチやらせてもらっている時にちょうど井端が移籍してきて、井端にノックをした。井端は中日時代も巨人時代も全く変わっていなくて、普通のノックのゴロ捕球練習を妥協しなかった。基本に忠実にやる練習を妥協しないことですね。試合になったら、一生懸命やるのは当たり前。100から120%の力を出そうと思うのは当たり前なんですけど、練習の時に「練習の練習」じゃなくて、試合につながる練習というのを日頃から取り組んでおくのが、いざ試合になった時に役立つ。そういうのを井端とか荒木とか、坂本(勇)もここ数年で守備も上達しましたし。やっぱり基本に忠実に練習をやり続けられるかどうかというのが、1つのポイントだと思います。