ハマの番長監督がいきなり投げた。DeNA三浦大輔監督(47)が1日、宜野湾キャンプの初日に打撃投手として登板した。居残りでフリー打撃を行った関根大気外野手(25)に対し、92球でボール球は3球だけ。ストライク率96・7%という驚異の制球力を披露した。新監督がキャンプ初日に登板するのは異例。自らの手で1番中堅候補をつくりあげる、番長流キャンプが始まった。

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新監督初日は球場での写真撮影、安全・天候祈願から始まり、足を運んだブルペンではドラフト1位ルーキー入江大生投手(22=明大)らの投球も見た。三浦監督は慌ただしく過ごした1日の最後に、サプライズを用意していた。関根の居残りフリー打撃に合わせ、背番号81がヘルメットをかぶってマウンドに上がった。

セットポジションから、内外角に投げ分けた。「しっかりストライクを投げようと。大気にいい練習してもらおうと投げただけ。手伝えることがあればと。俺が投げることに特別な思いはない」。15分間で92球。2軍監督だった昨秋以来の投球にも、ボール球がわずか3球という抜群の制球力。右翼へ4連続を含む10本の柵越えを放った関根は「球は走っていた。三浦さんは打ちやすい。一定のテンポで、打者が気持ち良くなるように投げていただいた。外外外できて時々インコースとか面白かった。投げ分けていた。本当にすごい」と感謝し、驚嘆した。

梶谷が巨人にFA移籍し、1番中堅が空いた。俊足で守備範囲の広い関根は、候補の1人だ。投球しながらも「投手目線で見ながら大気はよく振れていた。しっかりアジャストしていた」と状態の確認はばっちりだ。昨年は2軍監督として54試合に起用し、打率3割1厘、出塁率4割2分7厘。成績をいくら残しても1軍に上がれなかった関根を1軍キャンプで抜てきした。このまま梶谷の穴を埋めれば「番長チルドレン」誕生となる。

投げ終わった三浦監督は平然としていた。「明日は(体が)バリバリになっているかも。今は問題ない」。変則的な監督初日となったが「久しぶりにユニホームに袖を通してグラウンドに立つと気持ちが引き締まった。みんなが元気にキャンプインしてくれた。それだけで一番の収穫」。打撃投手から監督に目線を戻した。【斎藤直樹】

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