今年の巨人キャンプは、「質」も「量」の二兎(にと)を得ている。宮崎キャンプ第2クール最終日の9日、1軍の練習メニューに「バントゲーム」が加わった。例年行うもので、1死一、三塁のバント処理の連係を投手と内野手で確認するもの。原辰徳監督(62)が捕手後方の通称“原タワー”から見守る中でスタート。緊張感が漂う中、テンポ良くスムーズに行われた練習は約10分で終了した。
分散キャンプの効果が出ている。新型コロナの影響もあって1軍と2軍が宮崎2球場、ベテランと外国人のS班は東京ドーム、3軍はジャイアンツ球場と場所を分けてキャンプをスタートさせた。
「鍛錬組」「調整組」の班分けが明確になり、選手のレベルにあった練習メニューがより組みやすくなった。しかも全体の人数を4カ所に分けているため、同じ時間でも練習の量は上がる。首脳陣から「見られる」時間も増える。コロナの影響というピンチをチャンスに変え、充実のキャンプを過ごしている。
原監督は「コロナ禍というのは確かにあるけれども、時間を効率よく使うというのもとても重要なこと。極端に言うとあまり長い時間、外にいさせるのは今のコロナ禍ではいいことではない。今回は4つの場所で、それぞれの監督、トップから効率のいい意見が出ている。今後も可能性はありますね」と、来年も今年のような分散キャンプを導入したい意向を示している。本格的に1軍としてスタートを切るのはS班が本隊に合流する16日の沖縄・那覇での2次キャンプから。それまでは「鉄は熱いうちに打て」と表現する若き「鉄」たちが宮崎で、少人数で量と質が確保された環境の中、たくましさを身につけている。【浜本卓也】



