正三塁手を狙う日本ハム野村佑希内野手(20)が9日、今季初の対外試合でチーム初打点を挙げた。阪神との練習試合(宜野座)で、1軍レベルでは初の4番としてスタメン出場。3回に一時勝ち越しとなる2点適時二塁打、5回には右翼フェンス直撃の三塁打と持ち味の長打力を発揮した。2年連続となる開幕スタメンとレギュラー取りへアピールに成功も、さらなる進化の必要性を自らに言い聞かせた。

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4番三塁で3打数2安打2打点。野村は「主力がいない中での4番。4番で出してもらうので打順に応じた結果、仕事ができたらなと思っていた。今日はよかったかなと思う」と、チームの得点につながった打席を振り返った。

一時逆転となる2点適時二塁打を放ったのは、3回無死一、三塁の好機。甘い変化球を逃さずに引っ張っり、定位置より前に守っていた三塁大山の右脇を抜けた。「前の先輩(平沼、浅間)がランナーで出てくれて、いろんな運も重なっての2点」と状況を踏まえて満足はしなかった。

5回の三塁打も、目指すのはさらに上だ。阪神小野の143キロ直球を逆方向へはじき返して右翼フェンス直撃の三塁打。「速い真っすぐを逆方向に打ち返せたのでパワーが付いたのかなと思う」。オフの自主トレや春季キャンプでの成果を感じ取ったが、もうひと伸びがほしかった。「あそこを本塁打にしていきたい。もっと力を付けていきたい」と成長の必要性を実感した。

試合前には、圧倒的なパワーに目を奪われていた。阪神のドラフト1位佐藤輝明内野手(21=近大)のフリー打撃。「柵越えを連発していた。まだまだ僕は細いので、パワーがないんだなと感じました」。試合でも右翼へ特大の1発など3安打を放った1歳上の大物ルーキーから、進化への刺激ももらっていた。

栗山監督は「ジェイ(野村の愛称)に関しては、いい部分が出た。よかったですね」とアピールを受け取ったが、野村は「まだまだアピールしていかないといけない。満足することなく、もっと練習していきたい」と気を引き締めた。見据えているのは2年連続の開幕スタメンと三塁レギュラーの座。伸び盛りの20歳は、大願成就へ前に進み続ける。【木下大輔】

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