日本ハム栗山英樹監督(59)が沖縄・名護キャンプ休日の10日、野村佑希内野手(20)に仰天指令を出した。2年後に開業予定の新球場「エスコンフィールド北海道」の建設地である北広島市内に、10億円豪邸を建てる野望を抱くことを求めた。大型契約を勝ち取るには大活躍が必須で、すなわちチームの勝利にも直結する。主力候補の成長をさらに促す栗山流カンフル剤を注入した。

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キャンプ休日に散歩を終えた栗山監督は、ブルペン脇のサブグラウンドでセレモニーに参加した。毎年恒例となっている、北広島市からの「優勝祈願米」1俵(60キロ)の贈呈式。コロナ禍で来訪を自粛した上野市長の代役としてプレゼンターを務めたのは、9日阪神戦(宜野座)でも大活躍した野村だった。目録を受け取った指揮官は“市長代理”を務めた愛称「ジェイ」にメッセージを送った。

栗山監督 優勝させてください。ジェイが優勝させてくれます。5年後くらいに10億円くらいの家をジェイが北広島に建てると思うので、そういう家を見るのを楽しみにしたい。

地元の不動産会社によると、10億円なら「マンション1棟は余裕で買えます。ただ、一軒家だと前例がないので、どんな家になるのか何とも言えないです」とのこと。横に立っていた野村も苦笑いしながら、期待を受け止めた。

野村 そういう(マイホーム)計画はまだなんですけど…先々、成長して活躍していったら、考えていきたいです。

新球場「エスコンフィールド」開業の2年後には、確固たる主力になっていてほしいという栗山監督流の叱咤(しった)激励だ。10億円を稼ぐには、チームを優勝に導くほどの大活躍を何年間も続けることが必要となる。そんな大スターを育てて北海道を盛り上げていくことも使命とする指揮官は「必ずやジェイもね、やってくれると思います」。あえて大きな野望を持たせて、刺激を与えた。

野村も今キャンプは早出特守や全体練習後の特打などで追い込み、レベルアップへ精進を続けている。新たなモチベーション? も加わったホープは最後に決意表明した。

野村 新球場の時にチームの主力として日本一を取れるように、今年からチームの力になれるように、信頼を得られるように頑張っていきたいと思う。

5年後の26年、北広島にとんでもない豪邸が建っていれば、日本ハムの未来は明るい。【木下大輔】

◆日本ハム選手の住宅事情 2軍が千葉・鎌ケ谷に本拠地を置く特殊な環境ではあるが、北海道移転から17年が経ち、札幌市内に居を構える選手が大半になった。とはいえ、多くがマンション住まいとなっており、一戸建て住宅を持つのはOBで侍ジャパン監督の稲葉氏など一部。栗山監督は栗山町に天然芝の少年野球場を兼ね備えた「栗の樹ファーム」を02年に完成させ、現住している。

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