番長カラーを初陣から全面的に打ち出した。DeNA三浦大輔監督(47)が、中日との練習試合(北谷)で就任初の対外試合に臨んだ。0-3で敗れたが、盗塁やバント、エンドランといった機動力野球をふんだんに仕掛けた。昨年まで5年連続リーグ最少犠打、2年連続リーグ最少盗塁のチームを大胆に塗り替えた。

3回の攻撃に「ハマの番長流」が凝縮されていた。0-0の3回無死一塁。9番宮本の捕手前への送りバントは、二封されて失敗した。1死一塁となり、1番関根は2球目にセーフティーバントを仕掛けるもファウル。4球目に一走宮本がスタートを切るも、関根は三飛。2死一塁となり昨季、三浦監督率いる2軍でチーム最多盗塁(15)の俊足宮本は二盗に失敗した。すべて失敗に終わったが、仕掛け続けた。4回にも田中俊、細川が二盗に失敗したが、8回には伊藤裕がノーサインで二盗に成功した。

盗塁企図4で失敗は3。それでも、試合前のミーティングで「積極性」を選手に求めていた三浦監督は満足そうだった。「みんな積極的にトライしてくれた。得られるものもいっぱいあった。結果は出なかったけど、やってみないと分からないこともある」。キャンプでつぶすべき課題を見つけたことを収穫とした。

大砲のソト、オースティンら外国人10人の入国時期が全員未定だ。開幕に間に合わない可能性もある。「今日も反省はありますけども、積極的にやるところはやって、明日もテーマを持って臨みたい」。走って、転がしてでも点を取る。まだ練習試合だけに、極端なほどの仕掛けで意識付けを始めた。【斎藤直樹】

▽DeNA上茶谷(先頭から連打を浴びるも3回2安打無失点)「ふわふわした立ち上がりだったが、修正できて真っすぐでもカウントが取れたのはよかった」

▽DeNA浜口(直球とチェンジアップだけで3回4奪三振も2安打2失点)「直球が高めにしっかり投げられて(チェンジアップが)多少効いていた。自信を持って腕を振ることは続けたい」

▽DeNA田中俊(巨人から移籍し1回に左前に初安打)「しっかり向かっていけたのは良かった。出塁したかったので、反対方向もイメージしながら立った」

▽DeNA伊藤裕(8回にチーム初の盗塁成功)「監督や青山さん、小池コーチがどんどんアウトになっても構わないと言っていた。チャレンジしようと。足が速くなくても盗塁はできるし、根拠があって走った」

中日-DeNA練習試合詳細はこちら―>