阪神梅野隆太郎捕手(29)が「無敗の男」を刺した。ファウルチップを受けて右足を負傷していたが、キャンプ最終実戦で先発復帰。5回の守りで、2死一塁から代走出場したドラフト5位並木秀尊外野手(21=独協大)の二盗を「梅ちゃんバズーカ」で阻止した。並木は大学時代に通算24盗塁し、二盗失敗がなかったスーパー韋駄天(いだてん)。開幕カードを戦うツバメ軍団の足のスペシャリストに、“走ってもアウトだぜ”とばかりに、プロの洗礼を浴びせた形だ。

負傷した21日の広島戦(宜野座)以来、7日ぶりの実戦出場だったが、隙のない動きからストライク送球の完璧プレーで心配無用をアピール。「ちゃんとベストのプレーができた。実戦でしかタイミングとか、何が起こるとかいうことは(経験できない)。実戦の感覚の中でできて良かった」と梅ちゃんスマイルも復活だ。矢野監督も「あれをアウトにしたってことは、リュウらしさも出たと思う」とひと安心だ。

安定感が光る。実戦で初コンビ結成のチェンとは、試合前から入念に打ち合わせ。「両サイドは速い球を中心に」をテーマに掲げ、2イニング目はカーブなど変化球も多めに要求した。開幕前の腹の探り合いとはいえ、マスクをかぶった6回までの失点は、山田のソロ1点のみ。チェンを含むガンケル、伊藤将ら今季初登板組を巧みにリードし、ゼロを並べた。【桝井聡】

ヤクルトー阪神詳細スコアはこちら―>

阪神担当のツイッターはこちら―>

阪神ニュース一覧はこちら―>