火曜日の男、襲名-。広島森下暢仁投手(23)が16日の西武とのオープン戦(メットライフ)に先発することが決まった。そのままシーズンに向けて中6日で調整すると、開幕2カード目初戦となる30日阪神戦(マツダスタジアム)の先発となる。6連戦初戦の先発は主戦投手の証しでもある。昨季新人王をへて、背番号18が新境地でさらなる高みを目指す。

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森下は前日のブルペン投球から登板に向けた調整ではなく、軽めのメニューで引き揚げた。3週続いた日曜登板から間隔を空け、次回は中8日で16日西武戦に先発する。ここまで実戦3試合で計10回1失点と順調な仕上がり。23日ウエスタン・リーグ中日戦の登板をへて、開幕2カード目の初戦、30日阪神戦に公式戦初登板するとみられる。

6連戦初戦にあたる火曜日の先発は、開幕投手とは違う重みがある。阪神の先発は昨年の開幕投手の西勇が予想される。佐々岡監督は森下の起用法に「埼玉では投げる。そのあとは分からない」とけむに巻いたものの、開幕投手の大瀬良に加え、九里も開幕カードの先発が決定的な状況から“火曜日の男”を託したといえる。

昨季の18試合登板は全て木曜日から日曜日に集中し、1度も火曜日がなかった。さらなる高みを目指す右腕にとって、エース格との投げ合いは通過点のひとつ。「そういう人たちと投げ合えるのは自分にもプラスになりますし、投球を見て感じられる部分もたくさんあると思う。僅差だったり、競った試合だったりで投げ勝てたら成長につながる」。

佐々岡監督も火曜日先発の重要性について「1週間の始まりであって、6連戦の始まりでもある。しっかり試合をつくって長い回というのも考えておかないといけない。そういう投手が頭にいくべきだと思う」と語っている。それだけの期待に応えるだけの準備と覚悟が、森下にはある。「そこで長いイニングを投げられれば後ろの人を楽にもできますし、勝てればチームもいい流れに乗っていけるんじゃないかという思いもある。そこで結果を残せるようにと思っています」。開幕までまだ2週間あるが、すでに背番号18の表情には主戦としての自覚がにじんでいた。【前原淳】

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