オリックス頓宮裕真捕手(24)がオープン戦トップタイの3号2ランで、幼なじみを救った。1点を追う8回2死二塁で巨人桜井のカーブを捉え、一時は試合をひっくり返す1発。

26日の開幕西武戦(メットライフドーム)でバッテリーを組むことが確実な山本の黒星を吹き飛ばした。

打球が左翼席めがけて飛んだ瞬間、ベンチの山本が両手を高々と掲げた。岡山・備前市の実家は隣同士。幼いころは2歳年下の山本から「ゆうま君」と慕われ、小学時代は同じチームで白球を追いかけた。開幕前とはいえ、山本の負けを消し「むこうにも1発ホームランを打たれて、それ以外は頑張って投げてくれてた。なんとか逆転できてよかったなと思います」と喜んだ。

“予告弾”だった。試合前に「今日は3号、打ちます」と宣言していた。「(阪神のドラフト1位)佐藤君、打ったんですね。ぼくも打ちます」と自身を鼓舞していた。打撃の状態は「あまりよくない。甘い球を逃してますし、ボール球にも手を出してる」と首を振る。現状を打破しようと、巨人のエースに食らいついた。菅野には抑えられたが、終盤の大事な場面で“公約”を果たした。

入団当時の目標だったご近所バッテリーで、21年のスタートを切る。中嶋監督も「開幕は独特ですから、それなりに緊張もするでしょうし。そこにも準備しないといけない。自分たちの気持ちが盛り上がって、空回りしないようにやってほしいなと思います」と見守る。攻守で、24歳の正妻候補が存在感を見せる。【堀まどか】

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