これからも俺たちがついてるぞ! 12日にプロ初登板したロッテ佐々木朗希投手(19)の勇姿を、岩手・大船渡高時代のチームメートたちもネットで観戦した。同じ陸前高田市出身の村上泰宗さん(19)は「マウンドに上がる時の顔がりりしくて、やっぱり朗希は岩手の誇りだな~って思いました」と感慨深そうに振り返った。

敵か味方か。関係性は小中高で変わっても、大船渡と陸前高田の野球少年たちは昔から互いに見知った顔が多い。応援の気持ちも人一倍だ。163キロ右腕とバッテリーを組んだ及川恵介さん(19)は、オフに久々にキャッチボールで球を受けた。「まだ2年目。朗希が十何年と長く活躍していく中で、(球団も)今はエースの役割とかを求めていないと思います。今できることを精いっぱいやってほしい」と思いやった。

仲間を思う気持ちが強いからこそ、田中友輝さん(19)は訴えた。「記事を書く仕事の人に言うのもあれですけど」と物腰低く断った上で「朗希も必死で頑張っていると思うので、それを調整不足だとかいうのは…腹が立ちますね」と口にした。「いろいろ言われてきた部分を全部ひっくり返すくらい頑張ってほしいです」と熱く願う。

3人とも高校でグラブとバットを置き、今は地元から離れて大学生活を送る。野球が大好きな彼らの夢でもある佐々木朗は「期待と責任を背負ってやりたいと思います」と誓う。故郷の思いもボールに乗せる。【金子真仁】