虎の未来は明るいで! 19年ドラフト3位の阪神及川雅貴投手(19)が堂々の1軍デビューを果たした。巨人戦で先発し、4回1安打無失点。4回無死一、二塁のピンチも梶谷、岡本和、丸の主軸を抑えて切り抜けた。「毎日緊張していて、落ち着かない部分もあった。投げ終えてホッとしているというのが一番です」と安堵(あんど)の表情を見せた。

待ちに待った出番だ。同期入団でドラフト1位の西純はキャンプから1軍に同行。「高校四天王」と称された仲間の活躍を刺激に腕を振った。最速145キロの直球で押し、12個中10個がフライアウト。「ストレートをどんどん投げていくのが自分のスタイル。課題のテンポも意識できた」と持ち味を発揮した。

伝統の一戦での先発に抜てきした矢野監督は「素晴らしかった。緊張したって言っていたけど、どんどん攻める姿が見られた」と称賛。「今季中にここで登板してほしいと思える登板。純矢(西純)も頑張っているし、右、左でタイガースを引っ張っていくような投手になってもらいたい」と近い将来に左右の両輪で投手陣の柱となることを期待した。

試合後には“初勝利”の記念球を手に笑顔。19歳の若武者は「自信になりました。反省点に取り組んで、1軍のマウンドで貢献していきたい」と手応えをつかんだ。シーズンでの1軍初勝利、そして未来のエースへ。及川が大きな1歩を踏み出した。【中野椋】

▽阪神福原投手コーチ(及川について)「球界を代表するバッターと対戦できたし、今日の1アウト1アウト、1イニング1イニングがいい経験になった」