ソフトバンク打線が「あと1本」に泣いた。2度の満塁を含む再三の好機を作りながら、得点は6回松田の犠飛と、柳田のソロアーチのみ。04年以来17年ぶりの本拠地で西武に3連敗。昨年は1度しかなかった5連敗の沼に開幕9戦目ではまりこみ、ついに借金生活となった。

工藤監督が「あと1本というところ。その1本が常に出ていれば苦労はない」と悩む通り、打線がつながりを欠いた。中軸の柳田、グラシアルらは打率2割台をキープしているが、前後を打つ打者で止まってしまう。この日スタメンの1番周東、2番中村晃、8番松田、9番甲斐がそろって打率1割台。8回満塁の好機で代打出場した今宮も、1割4分3厘と苦しんでいる。チーム打率もリーグワーストの2割1分6厘だが、指揮官は「我慢するところはしないと」と浮上を信じた。

工藤監督 少しずつ感じをつかめているバッターもいるし、ひとりのバッターが複数安打を打つようになってきた。形はできるようになったので、少しずつ前に進んでるのかなとは思います。

6日からは昨季17勝6敗と、勝ち越した日本ハムとの3連戦(札幌ドーム)。エース千賀や中継ぎ左腕モイネロもチームに帰ってくる。「ピッチャーとの兼ね合いがうまくいくことが一番勝利に近づく。また来週から切り替えて」と指揮官は前を向いた。苦しむ王者が、北の国から逆襲する。【只松憲】

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