DeNAの8年目、関根大気外野手(25)が6年ぶり通算2本目の本塁打を放った。7回2死一塁、阪神藤浪の直球を右翼席に運んだ。146キロの外寄り高め。初球から強いスイングを繰り出し、打球速度は157キロという一打となった。

「打ったのはストレートです。自分のスイングを心掛けるよう打席に入りました」

最初の1本から6年がたっていた。プロ初アーチはプロ2年目の開幕戦。15年3月27日に東京ドームで、巨人沢村から代打で放っていた。今年メジャーに渡った右腕と、この日も最速155キロをマークした藤浪。ともに剛速球を武器とする荒れ球タイプは共通する。

藤浪対策の左打者として、今季初めてスタメン1番に置いた三浦大輔監督は、関根の仕事ぶりを高く評価した。「どんな時もしっかりと準備してくれている。やるべきことをスタメンでも途中(出場)でもやってくれている」。関根の1発が出た時点では0-9と敗色濃厚だった。そんな場面でも、背番号63は雨の中で応援を続けるファンのため、集中を切らさなかった。

高卒1年目から1軍を経験したが、昨季はプロ7年目で初めて、1度も1軍に上がれなかった。三浦監督は2軍監督として、打率3割をマークしながら苦闘していた関根を見ていた。今春は1軍キャンプに抜てきされた。関根もオープン戦で打率4割2分9厘と結果を残し、初の開幕スタメンを勝ち取った。

今年はキャンプ中に中学時代の後輩と結婚した。新妻のためにも、1軍定着から一気にレギュラー奪取まで狙いたい。【斎藤直樹】