17年秋から56連敗中の東大が、開幕戦で昨秋優勝の早大に惜敗した。連敗は57に伸びた。

あと1歩だった。5回までに6点を失ったが、7回から追い上げ開始。先頭の大音周平主将(4年=湘南)が早大・徳山から四球を選ぶと、すかさず二盗。続く4番の井上慶秀内野手(4年=県長野)が左中間へ適時二塁打を放った。さらに、2死から代打・森末雅也内野手(4年=戸山)の適時打など、この回3得点。8回にも2点を加え、1点差まで迫った。

機動力を絡めた攻撃だった。井手峻監督(77)は「(打線は)よく頑張ってくれました。(先発井沢が5回6失点で降板した後)バッテリーが抑えてくれた。走る方も頑張った。大音のスチールで勢いが出た」と評価した。

井上はこのオフ、ローファットダイエットに挑戦。食事の脂肪分を減らし、体重が100キロから5キロ減。「普通に食べ過ぎました」と2キロリバウンドしたが、スリムになった分、守備、走塁で動けるようになった。2回には二盗を試みた。新4番として期待がかかるが「ただ、太ってるだけなんで。打撃には自信がありません」と謙虚すぎる回答。それでも、初戦で適時二塁打を含む3安打。「プレッシャーに負けないよう、練習からしっかり振っていきたい」と明るく話した。