侍ジャパン稲葉篤紀監督が原采配に知見を深めた。巨人-中日戦を視察。巨人の3回の重盗に「(中日も)予測していなかったかなという感じはした。一塁走者が亀井選手で盗塁は考えにくい場面で思い切って仕掛ける。相手の動揺を誘うプレー。1点の積み重ねが国際大会も大事」と戦術眼として吸収した。

重盗のリスクも肌身で承知している。現役時の13年WBC準決勝では意思疎通を欠いた重盗失敗の瞬間も見てきている。一方で指揮したプレミア12でも盗塁、スクイズで局面を打開してきた。だからこそ「勉強になりました」と得心した。正遊撃手濃厚な巨人坂本、模索する三塁手候補の巨人岡本和、中日高橋周、救援候補の巨人中川らもチェック。特に打撃不振の岡本和に「壁は必ずあるので打破していくのが経験につながっていく。調子が悪くても何をやっていけるのか(攻守を)切り替える必要もある。そういうところも見ている最中ですね」と見守る。