若手が躍動しきれなかった。日本ハムは18日、楽天6回戦(東京ドーム)に敗れ、3カードぶりの負け越しとなった。

開幕カードでプロ初勝利を献上した楽天早川に対して、クリーンアップ以外は1軍実績の浅いフレッシュなメンバーを登用も、奪った得点は1回の近藤の1号ソロのみに終わった。栗山英樹監督(59)は「必死に食らい付く中で、いい形で自分の打撃ができることもあるし、そうじゃないこともある。大きなプラスにしてくれると信じている」と、長いシーズンを見据えて言った。

必死に食らい付いて結果を残したのは、1番に抜てきされた郡だった。3回は左中間への二塁打。8回にも右前打と、同学年の左腕からプロ初の複数安打をマークした。「1打席1打席、無駄にしないようにと思って打席に立っている。積極的なプレーが持ち味。そこは消さずに、継続できれば」。郡だけでなく高浜、万波も1安打ずつ記録したが連打はなし。若手の勢いと主力の底力を融合した攻撃ができなかった。

この日のようにズラリと若手を並べる戦いは、今後も出てくる。指揮官は過密日程だった昨季の教訓として「一流選手でも、調子が悪い時は、控えにいる調子のいい選手の方が数字が残りやすいことが事実だと確認できた」と、主力でも思い切って休ませながら戦うのが今季の形。その中で若さゆえのミスも当然出てくるが、首脳陣は織り込み済みでグラウンドに送り出している。この敗戦から何を学び、成長につなげるか。実りの秋を見据えた、意味のある黒星にしたい。【木下大輔】