「時の人 ぺこぱに力 もらったよ」。ロッテ山口航輝外野手(20)が、本拠地ZOZOマリンのお立ち台で俳句を披露した。同点の8回に決勝の3号ソロを放ち、5連勝(2分け挟む)に貢献。チームは3位タイに浮上した。13歳の時に伊藤園主催の「お~いお茶 新俳句大賞」で佳作特別賞を受賞。始球式を務めたお笑いコンビ「ぺこぱ」と絡めた一句を堂々と詠み、ファンを歓喜させた。

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ZOZOマリンについにロッテ山口の句が響いた。中学時代に伊藤園主催「お~いお茶 新俳句大賞」に応募し入賞。どこかでそんなプチ情報を見た私は1月末、石垣島での取材の最後の最後に、思わず「ところで昔、お~いお茶の…」と聞いてしまった。本人がニヤリとしたので、すかさずその場でキャンプへ挑む1句を依頼。「前もって言ってくれれば考えてきたのにぃ~」とノリもいい。

その後、報道陣に呼ばれるたびに「今日の1句は?」と質問が飛んだ。初期はうるうるした目で「何かないっすか?」と小声で求めてきた。切り出した責任もあるので、キーワードの助け舟をパスしたことも一度くらいはあったりなかったり。でも、だいたい取材の最後にマスク越しにニヤリと目を合わせ「用意してますよ」とばかりに無言でアピールしてくる。

いくつもの句を重ね、一線級の投手たちから1発を放ち、大きくなっていく。ついにお立ち台。最初にむちゃ振りした身としても感無量だ。もうヒントも必要ないだろう。これからも、夜空に飛ばせ、五七五。【ロッテ担当=金子真仁】

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