チャンスに強い正捕手、阪神梅野隆太郎捕手(29)が2戦連続タイムリーを放った。5回だ。6番佐藤輝のチーム3点目の右前適時打に続き、7番打者も無死一、二塁から九里の内角シュートに詰まりながらしぶとく中前へ運んだ。

「みんながよく打ってくれていますし、まだまだ追加点も欲しい場面だったので、打つことができてよかったです」

今季は得点圏で22打数12安打で、その打率は5割4分5厘。相変わらず両リーグでトップの勝負強さを誇っている。他球団から徹底マークを受ける佐藤輝の後に梅野が並ぶことで、打線の厚みが増している。今季甲子園では打率3割1分3厘。無観客で静かになった本拠地でも、相性の良さは変わらない。

守っても3回2死一塁から、2番羽月の3球目を捕球後、一塁へけん制球を送り、一塁走者の菊池涼を刺す「梅ちゃんバズーカ」も発動した。先発秋山が広島打線にフォークを狙われていると感じると、カーブやカットボール、直球を有効に使う配球で好リードした。今季29試合中28試合でスタメンマスクをかぶる。3年連続ゴールデングラブの男が、しっかり本塁を守っているからこそ、今年の阪神は強い。【石橋隆雄】

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