日刊スポーツ東北版で、毎週木曜に楽天情報をお届けする「週刊イーグルス」。第2回は球場グルメの新商品開発を特集します。

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驚くべきスピード感で、話が進んだ。4月中旬。楽天の本拠地楽天生命パークのグルメに「何か名物を作りたい」「コロナ禍でもお客様に喜んでいただきたい」と考えた楽天野球団MD・コンセッション部の渡辺誉志部長が、同部飲食部門担当の柴田麻美さんへ自身が好きな「冷たい太麺そば」と「フレンチトースト」を提案。柴田さんが即座に動きだし、試食会まで通常1カ月以上かかる流れを約2週間でまとめた。

球場グルメならではの、こだわりがある。屋外で食べることを想定し、主食はビールをはじめとした酒に合う味付けに。デザートは容器を含めた“映え”要素も入れ込み、持ち運び時に「あれなんだろう?」と思わせる狙いもある。

居酒屋チェーン「養老乃瀧」が運営する46食堂が開発したそばは、さっぱり感を残しつつ、たっぷりの肉、ネギ、のりを乗せ、ボリューム満点。フレンチトーストは、あえてベリーなどのトッピングを省いた。おなかも試合も佳境に差し掛かった場面でもペロリと食べられるシンプルさを追求。「そばをいくつも試食した後に食べましたが、めちゃくちゃおいしかったです」と渡辺部長。容器を透明にし、“映え”要素も押さえた。試食会を重ね、現在も改良中。発売は交流戦が始まる5月下旬を目指している。【桑原幹久】