新型コロナ禍に揺れた日本ハムが6日ぶりの試合で投打ががっちりかみ合い、快勝した。栗山英樹監督(60)は「本当にたくさんの方にご迷惑をかける中で、こうやって野球をやらせてもらうのはすごくうれしかった。試合をやらせてもらって、本当に感謝の気持ちが大きく広がっていた。調整どうのこうのではなく、みんな一生懸命、そういう思いをしっかり試合に向けてくれたと思います」とかみしめながら言った。

打撃陣は3回に杉谷拳士内野手(30)が今季初安打となる1号ソロを放って先制。同点に追い付かれた直後の4回は大田泰示外野手(30)の二ゴロで勝ち越し、5回には杉谷が「根性スクイズ」を決めてリードを2点に広げた。6回は石井一成内野手(27)の2点適時三塁打と万波中正外野手(21)のプロ初打点となる中前適時打で3点を追加し、今季無敗だった楽天涌井に黒星を付けた。本塁打&スクイズを決めた杉谷について指揮官は「えー、スーパーウエポン。さすがですね。本当に何とかしようと。大変な時、苦しい時にケンシみたいに、どんな状況でも一生懸命やってくれる、そういう思いがこういう結果につながっていくんだなと感じた。よく頑張ってくれた」と絶賛した。

投手陣は先発のドリュー・バーヘイゲン投手(30)が5回4安打1失点9奪三振の快投で今季初勝利。6回からは玉井大翔投手(28)、河野竜生投手(22)、堀瑞輝投手(22)とつなぎ、9回はブライアン・ロドリゲス投手(29)が締めた。

チームは4月30日以降に新型コロナウイルス陽性者と濃厚接触者が多数発生。杉谷のサヨナラ押し出し四球で勝利した1日西武戦(札幌ドーム)を最後に1軍は活動停止となり、6日からポジション別の練習を再開していた。6日ぶりに臨んだ試合で勝利し、連勝とした。栗山監督は「多くの方にご迷惑をかけて、それで野球をやらせてもらえる。本当に姿だけは見せなきゃいけない試合だと思っていた。みんなそれを感じながら一生懸命やってくれたのは、すごくうれしかった。こういう思いで明日からも一生懸命、野球をやっていきます」と今後の戦いを見据えた。

▽日本ハム・バーヘイゲン(5回1失点9奪三振の好投で今季初勝利)「宇佐見捕手の好リードのおかげで、全体的には今シーズン一番のピッチングをすることが出来た」