節目の一戦を前に、2位巨人が逆転負けを喫した。3回、4番岡本和真内野手(24)の左犠飛で先制。だが直後の4回、先発畠世周投手(26)が阪神打線につかまった。マルテに同点ソロ、梅野に勝ち越しタイムリーを許し、この2失点が大きく響いた。打線も5回以降は1安打に封じられ、首位阪神とは4・5ゲーム差に広がった。「伝統の一戦」は15日、節目の2000試合目を迎える。

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声を出せない巨人ファンから、声にならないため息が漏れた。1点を追う9回2死二塁、代打亀井の遊ゴロで連勝が2でストップ。緊急事態宣言の発令により無観客だった東京ドームに、4月25日の広島戦以来19日ぶりに戻ってきた観客は1万3873人。勝利のかしわ手を打ったのは、黄色をまとう阪神ファン。3回の岡本和の先制犠飛による1得点のみと打線が封じられて競り負けた原監督は「2-1というのはそういう部分だね」と、冷静に振り返った。

失点の仕方には悔いが残る。先制した直後の4回1死、マルテに8号同点ソロを献上。その後2死一、三塁では梅野に決勝適時打を食らった。マルテには今季7試合目で打率3割6分の4本塁打、5打点。梅野には打率3割6分8厘で5打点。11日ぶりの先発で7回2失点の畠は責められないが、巨人が今季阪神戦で喫した30失点の3分の1を稼ぐポイントゲッター2人に、先制直後にしっかり仕事を許してしまった。

今季5度目の逆転負けで、首位阪神とのゲーム差は今季最大の4・5。15日の「伝統の一戦」の節目となる2000試合を前に、永遠のライバルでもある虎の背中が、さらに遠くなった。指揮官は「まあ、明日いきます」と締めた。エース菅野と主将坂本の復帰のメドがまだたたない今、これ以上離されるわけにはいかない。【浜本卓也】

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