宮城は、朗希を追いかける。両リーグを通じて防御率トップ(1・45)に立つオリックス宮城大弥投手が、ロッテ佐々木朗希投手を「世代のリーダー」と認めた。16日の西武戦で1軍デビューを飾った同学年の佐々木朗に対し「同級生として、引っ張っていく存在が彼だと思う。ぼくもしっかりついていきたい」と語った。

2人は19年のU18W杯(韓国)に出場した高校日本代表のチームメート。「令和の怪物」と呼ばれ、エース格の働きを期待されながら右手中指の負傷などで存分に投げられなかった佐々木朗に対し、宮城は東邦(愛知)・石川昂(中日)とともに高校日本代表を支えた。プロ入り後も、先行したのは宮城。プロ1年目の昨季、新人唯一の1軍勝利を挙げた。今季は開幕ローテーションに入り、球団初の10代投手の開幕からの2試合連続勝利でスタート。ここまで無傷の4連勝を挙げている。順位こそ5位でも、首位楽天に2差につけるオリックスの奮闘を支える中心投手だ。

それでも「(世代の主役は)ぼくではない。佐々木(朗)や(ヤクルト)奥川の方がいい」と言う。「令和の怪物」の能力を知ればこそだ。「(佐々木朗は)速球派ですけど、コントロールもいい。ファームの試合も(映像で)何回か見ました。ボールの使い方を注意しながらやっていた」と、1軍に向けた怪物右腕の準備も理解していた。「ぼくも負けないくらい頑張って、いつか一緒に引っ張れたら」の言葉は真情だ。

宮城は5勝目に向け、今日18日のロッテ戦(京セラドーム大阪)に先発。ローテーションを守り続ける。「(ロッテは)荻野さんが(塁に)出たら、足を絡めたり、2番にマーティンもいるので長打を警戒しながらやっていきたい。(無敗は)できれば続けていきたい。チームが勝てば、自分の自信にもなる」と、ローテーション投手の自覚をのぞかせる。「令和の怪物」と投げ合う日は、いずれ必ず訪れる。【堀まどか】