拓大は勝利目前の9回表に同点に追い付かれ、最終戦を終えた。

4回、1死二塁から山下竜哉内野手(3年=秀岳館)の中前適時打で先制。7回には藤井拓海内野手(4年=英明)がセンターバックスクリーンへソロ本塁打を運び2点目。さらに8回裏には2死二塁から田村大哉内野手(1年=花咲徳栄)が中前適時打。試合を決定付けたかに見えた。

しかし、9回2死一塁から、それまで奮闘していた先発の黒河竜司投手(2年=英明)が国士大打線につかまり、4連打を浴びて同点に追い付かれた。

あと1歩で勝利を逃した。黒河は「それまでテンポよく投げていたのに…真っすぐが高くなってしまった…」と悔やんだ。それでも今季は先発に転向し「試合の作り方がわかった。秋はチームを引っ張っていける存在になりたい」と飛躍を誓った。

チームも、この悔しさを糧に秋に向かう。馬淵烈監督(31)は「(3点リードして)勝ちきれないのが、今のチームの実力なのかと思います」と、淡々と振り返った。それでも最終週まで優勝の可能性を残した。5勝4敗1分けの今季を振り返り「悔しいのひと言。上にいくためにはもっと負けを減らさなければ。まだまだだぞと、この試合で教えられた気がします」と秋を見据えた。