楽天則本昂大投手(30)が通算40度目の2ケタ奪三振でヤクルト打線を封じた。最速153キロの直球にスライダー、フォークを交えて6回を3安打1失点。右膝付近に打球を受けた後もマウンドに戻り、10個目の三振を計上して締めた。「日本生命セ・パ交流戦」では自身4年ぶりとなる白星で今季5勝目。0・5ゲーム差だった首位ソフトバンクが引き分けたため、チームはリーグ1位タイに浮上した。
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試合中のアドレナリンが則本昂に痛みを忘れさせた。1点リードの6回、ヤクルト村上の痛烈な打球が右膝近くを直撃。崩れ落ち、治療のためベンチに下がってまもなく右腕はマウンドに戻ってきた。「行くならこのまますぐ行った方がいい。とにかく抑えたい。それだけでした」。カウント2-2。オスナに空を切らせた内角高めはこの日最速タイの153キロを計測し、奪三振を2ケタに乗せた。
ぐんぐんギアを上げた。昨季までよりやや硬くなった神宮のマウンドにアジャストできず、初球を狙われて開始10球で失点。だがその後は真っすぐを低めに制球し、三塁を踏ませなかった。落ちる球が効いた。奪三振率10・05はリーグトップ。「ここ数試合でフォークが決まりだした。開幕直後はあまりよくなくて、代わりにチェンジアップでテンポよく投げていた。今はフォークで空振りも取れるし、信頼して投げられる球種」。10個中5個がフォークの空振りだった。
例年パ・リーグが強いと言われてきた交流戦に、なぜかハマらなかった。17年6月8日のDeNA戦勝利を最後に5連敗。3年間白星が付いていなかった。「そこに特別な思いはないですが、昨日悪い形でチームが負けたのもあって、何としても勝ちたかった」。1イニングに3被弾した前週の巨人戦から配球を反省し、スライダーの割合を増やした。こちらも狙い通りに曲がった。
今季2度目の2ケタ奪三振。通算では40回を数え、あと1試合で石井GM兼監督に並ぶ。「今日は10個取って勝てたのがよかった。三振はこれからも取れたらいいかなとは思いますけど、それよりももっと勝ってチームに貢献したいと思います」。早速、リーグ順位を6日ぶりの1位タイに押し上げた。【鎌田良美】
▼則本昂が10三振を奪って今季2度目、通算40度目の2桁奪三振。2桁奪三振の最多記録は金田(巨人)の103度で、則本昂の40度は米田(近鉄)伊良部(阪神)に並び10位タイ。田中将は37度で、楽天で40度は初めてだ。交流戦の2桁奪三振は18年6月16日阪神戦以来8度目。交流戦では杉内(巨人)の12度に次ぎ、ダルビッシュ(日本ハム)前田(広島)に並び2位タイとなった。
▽楽天石井GM兼監督(則本昂の投球に)「通常な感じでした。良くも悪くもなく。(昨年より奪三振ペースが上がったのは)全体的に精度が増したというか、昨年ちょっと落ちてたものが通常のとこに戻ったって感じですね。元々三振多いし」



