4年ぶり3回目の出場となった共栄大（東京新大学）が、全国での初勝利を挙げた。12安打で9得点と、強豪の東北福祉大（仙台6大学）に打ち勝った。

新井崇久監督（47）は「（相手が）強いチームで投手も打線もいいと分かっていたので、初回から全力で戦おうとやってきた。レフト、ショートが足をつって、最後ぎりぎりで勝てた。うれしく思います」と話した。

0－0の2回、先頭の高嶋壮汰外野手（2年＝東海大相模）が、狙っていた直球をしっかりとらえ、右中間へソロを放ち先制。流れを引き寄せた1発で、高嶋は「野手は打力がないと新チームからずっと言われてきた。リーグ戦は投手に助けられたので、全国ではなんとか野手で助けようと練習してきた結果が出たのでよかったです」と喜んだ。

4－4で迎えた5回、連打でチャンスを作ると押し出しの四死球で2点を挙げ勝ち越し。さらに2死満塁で井出恭太郎内野手（2年＝上田西）が左前打を放ち、2点を追加。一挙4点を奪った。

先発の赤坂大輔投手（4年＝川口）は被安打10、4失点で完投した。直球は投げず、ツーシームを中心にカーブ、スライダー、チェンジアップ、カットボール、スプリットと多彩な変化球をコースに投げ分けた。リーグ戦終了後に、インターネットを通じて知り合った指導者からカットボールを教えてもらい習得。「右打者にも左打者にも使えたので、今日は良かった」と振り返った。

全国初勝利で大学の新たな歴史をつくり「野手が点をとってくれたので、野手に感謝の気持ちと、（大学の）歴史で初めての勝利なので素直にうれしい気持ちがあります」と話した。