東農大北海道オホーツク(北海道学生)が、上武大(関甲新学生)に7回コールド負けを喫し、前回開催された19年に続く4強進出を逃した。初回1死二、三塁で古間木大登捕手(4年=遠軽)が二塁適時内野安打を放ち先制。続く守屋秀明中堅手(4年=暁星国際)の右中間適時二塁打で2点先行も、投手陣が相手打線につかまり計3被弾するなど11失点し、押し切られた。

初戦同様、打撃の強みは発揮したが、勝利を引き寄せることはできなかった。3点ビハインドの3回表、2死から古間木の右越えソロで反撃を図るも、その裏、2番手の林虹太(3年=佐久長聖)が被弾。再び点差を広げられた。林は「目の前の打者に集中して投げられなかった。自分の力不足」。リードした古間木は「投手陣は悪くない。自分が、もっと配球の引き出しや打者を見る力をつけないと。課題を克服して、また秋にこの神宮に戻ってきたい」と強い口調で話した。

この日は、PL学園出身で“松坂世代”、三垣勝巳監督の41歳の誕生日だった。初戦は延長10回タイブレークの末、サヨナラ勝ち。勢いをつけ準々決勝に勝ち上がったが、バースデー勝利とはいかなかった。17年秋に就任した同監督は「打撃の積極性は出せたが、守備でしっかり流れをつくれなかった。細かいところが詰め切れていない。秋に向け、取り組んでいきたい」と振り返った。

今大会は、初戦で工藤ジョエル左翼手(桐生第一)が俊足を生かし3安打、この日の4回からは笠間稜世投手(旭川実)が神宮初登板と、複数の1年生が大舞台を経験した。三垣監督は「1年生にも楽しみな子がいる。負けの中にも収穫を見つけないと」。新たな芽を育て、収穫の秋につなげる。【永野高輔】