ラオウV打で24年ぶり10連勝だ。オリックス杉本が同点の6回1死一、三塁で左翼線へ決勝2点適時打を放った。勝利打点8はリーグトップ。勝負強さを見せても「本当に投手陣のおかげだと思います」と仲間を思いやった。

打ちたい理由があった。オフに広島でともに自主トレを行う山岡が、右肘違和感のため1/3回で緊急降板。“打撃コーチ”のためにも結果が欲しかった。13日広島戦で13号2ランを放った際に「山岡にバッティングを教えてもらったら打てました」。冗談交じりなコメントの真相は「重心位置のことです。軸足(右)に体重を残そうと。その構えのまま足上げたらスムーズに動かない。1度、左足に乗せた方がいいと」と、ド真面目な野球トーク。「僕の打撃練習や、試合の映像を見て気づいて教えてくれた。山岡は体の使い方とかすごい上手。ちゃんと理解できている」と信頼を置くからこそ助言を聞いた。

イチローが4年連続首位打者を獲得した97年以来の10連勝。この日から、新型コロナの影響で途絶えていた私設応援団の活動も再開された。声を出しての応援などは制限されるが、太鼓をたたくなどしてチームを後押し。杉本は「応援団の皆さんがやっと来てくれた。その応援のおかげで打てたと思う」。オリたちは、まだまだ止まらない。【真柴健】

▼オリックスが6日中日戦から1分けを挟んで10連勝。オリックスの2桁連勝は97年5~6月に10連勝して以来、24年ぶり。10連勝したことがない楽天を除くと、現12球団の中では2桁連勝から最も遠ざかっていた。新人監督の2桁連勝は17年に13連勝した辻監督(西武)以来で、オリックスの新人監督では初めて。