やり返した。DeNA阪口皓亮投手(21)が、前回4月25日の対戦で1発を浴びた阪神佐藤輝を抑え、プロ2勝目を挙げた。

「阪神打線のキーマン」と警戒していた相手を一ゴロ併殺打と三振。チームの勝ち頭、浜口が離脱した日に、若武者が4月4日以来の白星を首位阪神からつかんだ。

大正東中(大阪)の1学年先輩、捕手山本のサインに首を振った。4回1死走者なし。佐藤輝にファウルで粘られたフルカウントからの10球目。「僕のエゴじゃないけど、自分勝手でわがままな部分が出た」。前回は得意のカーブを本塁打されていた。今回は148キロ直球を内角に投げ込み、見逃し三振。「キーマンを挙げるのはファームでやってきたこと。キーマンを抑えて勢いを止められた。自信につながります」とうなずいた。

地元関西でバッテリーの呼吸が合った。首は振っても「ほとんど(山本)祐大さんのおかげ。僕をほめてくれる。球種の取捨選択をイニングごとに細かく伝えてくれた」。最速150キロの直球に110キロのカーブ、スライダーなどを組み合わせた。右肘炎症からの復帰登板で自己最長の6回を1失点。三浦監督は「やるかやられるかだけど、やられたら終わりじゃない。首を振って投げたい球を責任持って投げていた」。昨年は2軍監督として鍛え、今年4月はプロ初白星と自身の監督初勝利が重なった秘蔵っ子に目を細めた。

試合後、背番号12のユニホームを着た母京子さんや親戚がいる三塁側スタンドに手を振った。「家族の前でいいところを見せられてよかった」と破顔一笑だった。【斎藤直樹】

▽DeNA桑原(7回に逆転6号2ラン)「先頭が出て送ってくれた。阪口も粘り強く投げていた。好投に報いたかった。(初対戦の及川は)映像とかである程度イメージはしていた」

◆阪口皓亮(さかぐち・こうすけ)1999年(平11)8月15日生まれ、大阪市大正区出身。北海では3年夏に甲子園出場。17年ドラフト3位でDeNA入団。2年目の19年5月に1軍デビュー。今年4月4日の広島戦でプロ初勝利を挙げた。187センチ、86キロ。右投げ左打ち。

◆山本祐大(やまもと・ゆうだい)1998年(平10)9月11日生まれ、大阪市大正区出身。京都翔英-BC滋賀を経て17年ドラフト9位でDeNA入り。新人の18年5月に1軍デビュー。同年8月の広島戦で初打席初本塁打。180センチ、87キロ。右投げ右打ち。

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