上肢のコンディション不良でリハビリ中の阪神高橋遥人投手(25)が5カ月ぶりに実戦復帰した。ウエスタン・リーグ中日戦(鳴尾浜)に救援登板して1回を無安打無失点。計13球を投じた。

「投球内容は別として、1イニング投げられたことは、だいぶ進んだというか、良かったかなと思います」

2月16日の楽天との練習試合以来の実戦マウンドは4回だった。先頭打者の遠藤の初球にこの日最速150キロをいきなりマーク。直球で追い込みツーシームで見逃し三振に仕留めると、後続2人も内野ゴロに打ち取った。「質とかはそんなに良くないというか、変化球も真っすぐも全体的に良くなかったと思う。その中で1個の指標ですけど、150(キロ)出たのは良かったかなとは思います」。持ち味の直球にはまだまだ満足していない様子だったが、登板した事実はチームにとって明るいニュースだ。

左の先発として開幕ローテーション入りが有力視されながら、春季キャンプ中に右脇腹の筋挫傷で離脱となった。その後は2軍でリハビリに励み、6月8日にブルペン投球を再開。7月13日に打撃投手を務めるなど、慎重に段階を踏んできた。平田2軍監督も「まず復活への第1歩を踏めたかな」と話し、登板翌日の様子を見ながら次回も1イニングを投げる見込みだ。

昨季5勝を挙げ、後半戦の戦力として期待がかかる。「何も出来てないんで、下の候補に入っていけるように一生懸命、とりあえず投げたいなと思います」。高橋が完全復活に向けて大きな1歩を刻んだ。【磯綾乃】

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