「8番左翼」でエキシビションマッチ初スタメンの島田海吏外野手(25)が、1軍生き残りをかけ走攻守でアピールした。

2回1死二、三塁で、ロッテ先発美馬の高めに浮いた変化球を捉え、右翼後方へ飛球を打ち上げた。和田にキャッチされたが、犠飛には十分な飛距離。最低限の仕事で1点を呼び込んだ。

5回1死では3番手佐々木の138キロを捉え中前打で出塁。その後9番坂本の右翼への安打を和田が捕球できず打球が転がる間に、一塁から一気に生還し同点のホームを踏んだ。

さらに左翼守備でも魅了した。8回表2死二塁。ロッテ藤原の左翼線への打球を捕球すると、二塁へワンバウンドの好送球。1点を失ったものの、俊足藤原をタッチアウトに仕留め、最少失点で切り抜けた。

島田は上武大から17年ドラフト4位で阪神に入団。4年目の今季は1軍で4試合の出場にとどまるが、2軍では3割3分9厘と打ちまくりウエスタン・リーグ首位打者だ。持ち前の俊足に加え、打撃にも力強さが増してきた。5月10日に1軍登録を抹消されてから、実に約3カ月弱もハイアベレージをキープしている。

ようやく巡ってきたアピールの機会に「1軍のピッチャーを相手にどれだけやれるのか、自分の中で楽しみ。意地でも結果を残してやるという気持ちを持って、今までやってきたことを発揮できればと思います」と意気込んでいた。

中堅近本、右翼佐藤輝、左翼サンズは不動。控えには糸井、陽川、小野寺ら実績組と若手有望株がひしめく。熾烈(しれつ)な外野の1枠を目指して懸命なアピールが続く。