東京オリンピックフェンシング女子サーブル団体で過去最高の5位入賞した江村美咲(22)が始球式で投げた。「たっぴくん・たっぴちゃんスペシャルデー」として、ゲームスポンサーの立飛ホールディングスに所属する江村は、ユニホーム姿にサーベルとマスクを持ちながら登場。マウンド上でグラブとボールに持ち替えると、思い切り投げた球はノーバウンドで捕手・森のミットに収まった。江村は「メチャメチャ緊張したんですけど、ノーバンで届いたのがうれしすぎて緊張も吹っ飛びました」と喜んだ。

東京五輪では無観客での戦いとなった。入場制限があるとはいえ、ファンが詰めかけるスタンドに囲まれ「フェンシングではなかなかできない体験。思ったよりキャッチャーまでの距離が遠くてすごい不安な気持ちで周りが見えてなかったです。ノーバンでキャッチャーミットまでいきたかったんで、それができて拍手ももらって幸せです」。登板前には、軟式球を持ち近所の公園で動画を見ながら練習し「100点満点でいいと思います」と笑みがはじけた。

3年後のパリ五輪を見据える22歳。東京五輪の後、周囲からは活躍をねぎらわれたが「日がたつごとに悔しさも増してきた。テレビとかで(メダリストが)活躍していて、パリこそ自分もそこにいきたいなという気持ちが強くなっています」と闘志を奮い立たせた。