雨に泣いた。日本ハムがロッテ13回戦(ZOZOマリン)で痛恨の逆転負けを喫し、2年ぶりの5連勝を逃した。

雨が降る中で始まった初回の攻撃は、相手守備陣が乱れて3点先取も、再び雨が強まった1点リードの8回の守備はミスが重なって試合をひっくり返された。好スタートを切っていた9月の初黒星。復活していた自力優勝の可能性も再び消滅した。

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9月初旬にしては冷たすぎる雨が、日本ハムの勝利への道を閉ざした。栗山監督が「それは我々が言ってはいけないことなので」と振り返った1点リードの8回の守備。一時は弱まっていた雨脚が再び強くなっていた。どんどん人工芝にたまっていった雨粒が、1死二塁の場面で牙をむいた。

代打佐藤都の遊ゴロに中島が正面で捕球体勢に入ったが、打球は直前のバウンドで滑りながら加速してイレギュラー。少しだけ方向が変わり、後逸した。記録は無情の失策。ユニホームもびしょびしょとなった中島が打球を追いかけ、拾い上げた時には代走和田が同点のホームを踏んでいた。

さらに1死一、二塁では藤岡のゴロが加速しながら一塁の守備範囲へ飛んだが、高浜がうまく足を運べずに捕球できず。記録は右前打となり、終わってみれば決勝打となってしまった。

試合序盤は雨が味方だった。初回は1死満塁で高浜の右翼への飛球をマーティンが目測を誤って捕球できずに先制(記録は右前打)。続く浅間の中前適時打で2点目を加え、なお1死満塁で大田が放った二塁後方への飛球を中村奨が落球。一塁走者は二塁で封殺されたが、三塁走者が生還して3点目が入ったが、最後は帳尻を合わせるどころか倍返しを食らう形になった。

2年ぶりの5連勝や自力優勝の可能性も雨に流された一方で、前夜に4点リードを守れずに引き分けに終わった嫌なムードだけが残った。栗山監督は「勝ちきれないところの要因はしっかり受け止めながら、やっていくしかない」と、言葉を絞りだした。

▽日本ハム高浜(1回に先制の右前適時打)「積極的にいった結果がラッキーなヒットにつながってくれた」

▽日本ハム浅間(1回に右前適時打を放ち3試合連続打点をマーク)「(高浜に続く安打に)横高ラインのつながりを見せることができてよかった」

▽日本ハム佐藤(4回の中前適時打に)「なんとか前に飛ばそうという気持ちでした。ぐしゃっとしたヒットでしたが、打ててよかった」