巨人の公式マスコットガール「VENUS(ヴィーナス)」は、連日ダンスやイベントで試合前やイニング間の東京ドームを盛り上げている。今季は総勢22人。選手とともにリーグ3連覇を目指すメンバーに、パフォーマンスに懸ける思いなどを聞いた。

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どんな時も、楽しむ。「VENUS」でアクロバットを担当する中島楽楽(らら)さんは、名前の通りいつでも「楽しい!」を全力で発信する。

中学はバスケットボール、高校はハンドボール、大学は徒手体操の部活動に所属。「常に新しいことに挑戦したかった」と未知の世界に飛び込み続けた。そんな生粋のチャレンジャーにとって、人生で最も大きな挑戦が、「VENUS」のオーディションを受けたことだった。チアの経験もなく、周りについて行けない時期はつらかった。「どうしても、自分だけついていけない部分があった。『自分はダメだったのかな』と苦しくなる時もありました」。ネガティブな感情があふれ出しそうだった。

支えになったのは、楽しく生きて欲しいという願いが込められた「楽楽(らら)」という名前だった。「自分はどこで頑張れるかを考えたら、やっぱり『楽しくいなきゃ!』っていう結論です。この名前だから楽しくいられるし、それをオーディションでも出せたから、今ここに立てていると思う。常に『私はラッキーガールだ!』って思って生きてます」と楽しそうに笑って言った。

チアを目指す子どもたちへ見せたい姿がある。「自信を持ってニコニコしていれば絶対に誰かが見てくれると思う。常に自信を持てるように、いろいろなことに挑戦してほしい。私もそうしようと思います」。ラッキーガールは今日も東京ドームで楽しんで躍る。【小早川宗一郎】